アベノミクスの矢は結局何本放たれたのか。

確かにいろいろな施策を実行し、株価も上がり表面的には活性化されてきているような日本の経済。

2014年の後半にはボーナスが上がったぞ!2015年の春には給料のベースアップがあるぞ!等々、大手起業にとっては嬉しい話もチラホラでてますが、実際の生活を振り返ってみると、まだまだ景気回復の実感はわいていない、というのが一般の感覚です。

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家計はまだまだ苦しい中、ここでは2014年の後半から今年2015年にかけての状況を、世間でどのように報告されているか一緒に見てみましょう。

2014年の後半を見てみれば

2014年の後半を見てみると、内閣府が2014年10月8日に発表した9月の景気ウオッチャー調査では、指数は景気の善し悪しの中間の50を下回ったまま。先行き判断指数も前月より下回り4ヶ月連続の悪化という結果に。

消費税が上がった2014年4月には、割と楽観的に「駆け込み需要の反動減はその内和らぎ7月~9月には景気は上向くであろう」とも予想されていましたが、結果はイマイチぴりっとしない。

JNNが2014年11月1、2日に行った世論調査では、ほぼ全てと言って良い9割弱(89%)の人が「実感が無い」と回答。これはその前の月から2ポイント増加しての数字です。

2014年の景気の良い話

昨年2014年末の経団連からの発表では、冬のボーナスが大きなニュースになりました。

平均は前年冬より5・78%増加の89万3538円。 2年連続で前年を上回りしかも金額は最多。

随分景気の良い話だな、でもこれ(当時多くの人が思ったのかもしれませんが)本当に大手だけの話じゃなかったのか。物事には順番っていうものがありますが、まだ地方や下への効果は出てないのでは、というのが本当のところなのかもしれません。

そして2015年の動向は?

2015年の状況はどうだろう、と思っていたところへ発表された地方の状況。

2月15日に報道された平塚信用金庫による「景気回復の実感薄」。平塚信用金庫は神奈川県平塚市に本店を置く信用金庫ということから、地方の状況を見るには良い情報かもしれません。

早速見てみると...

2015年の経営見通し

平塚信用金庫が昨年(2014年)12月 に平塚市をはじめ9市2郡で実施したもので、結果は以下のとおり。

  • 「やや悪い」「悪い」「非常に悪い」26.00%
  • 「やや良い」「良い」「非常に良い」15.20%
  • 「普通」58.80%

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それでも「普通」から「非常に良い」が全体の7割以上を占める結果。状況としては悲観的なものではない、というところでしょうか。

2015年の売上見通し

売上の見通しはと見てみれば、

  • 前年比増 - 30.80%
  • 前年比マイナス - 19.70%
  • 変わらない - 49.40%

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経営見通しはそれほど悪いものではありませんでしたが、売上見通しも80%は変わらないか前年比増。

こちらも良いとは言えませんが、それほど悪いというものではないのでは。

転換期の見通し

業況が上向く転換期の見通しはと見てみれば、こちらは少し荒いデータです。「上向いている」と「改善の見通しが立たない」を一緒の数値でまとめられてしまってますが、

  • 1年後以降 - 55.60%
  • 「すでに上向いている」「改善の見通しが立たない」- 19.30%
  • その他 - 25.10%

「その他」のデータは合計が100%になってなかったために付け足したもの。回答不能、予測が難しい、というところでしょうか。

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こうしてみると、業況(各企業や業種の景気)が上向くのはまだまだ時間がかかる、との予想のようです。

3つの結果を総合すれば

経営見通しも売上見通しも悪いというものではないが、上向いているかというと中々微妙。

それが反映されているかのように、転換期は1年以上先という回答が半数以上を占める結果となっています。

マクロな視点では

イスタンブールで行われていた財務相・中央銀行総裁会議(G20)では、2月10日には日本と欧州の景気について「回復は続いているものの緩慢」との共同声明が採択され、原油価格の先行きも不確実ということで今後も注視する、との姿勢です。

世界的にも不安要素もかなりあり、厳しいというのとは違うと思いますが、中々はっきりしない状況が続きそうです。

まとめ

  • 2014年の後半では、先行き判断指数も4ヶ月連続の悪化という結果も合ったり、世論調査も今ひとつピリッとしなかった
  • 2015年2月に発表された平塚信用金庫の報告では、「普通」から「非常に良い」が全体の7割以上を占める結果。
  • 2015年の売上見通しでは、80%は変わらないか前年比増。
  • 転換期の見通しとしては、1年後以降が55.60%とほぼ半数。

総合すればまだまだ微妙な時期、となりますが、果たして今後のアベノミクスの行方はどうなるか。

今後を考えると

上がる上がると言われる給料も実際にはどれほどあがるのか。今だに大手でリストラをしていたりと、正に1年先はどうなっているか見通しが立たない現状、今後も全て会社に依存して生活していくのは大きなリスクがともなうでしょう。

こうした状況の中、あなた自身できることは何なのかを考えることはとても大切なことだと思います。

先々を考えれば、会社に依存し続ける、現状維持だけを考えていく、というだけでは、後々つらい状況になるのであろうことは誰もが感じているところです。それでも経済的に少しでも安定する方向にもっていくために、今まで以上に新たな収入源を考える必要性が高まって来ていると思います。

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