高い高いと言われる公務員の給料。
公務員の中でも最も身近なものの1つは市役所の職員さん。

city_hall

日々そこに住む街のために働いてくれてますが、市役所を訪れた時の和気あいあいとした職員間の雰囲気を見るにつけ、もっとちゃんと仕事しろ!給料が高い!と色々言われる対象でもありますね。

確かに待たされたり、待っている横でおしゃべりされると、そうも言いたくなりますが、さて、果たして実際はどれほどの給料なのでしょうか?

国家公務員との比較や、市町村のランキングなども交えて、ここで見てみましょう。

公務員の平均給料

市役所の職員といえば、地方公務員。
地方公務員を語るには、まずは国家公務員、ということで、国家公務員の給料はどれぐらいかから見てみましょう。

国家公務員の場合

一口に公務員と言っても色々な職種がありますが、総務省のデータから国家公務員の平均月額給料を見てみましょう。

(平成26年 2014年)

national_officer

教職や警察、医療など、様々な専門分野もありますが、一般的な市役所などの役所となれば行政職。

ということから、行政職を参照してみれば、

  • 国家公務員:行政職の平均月額給料
    約29万円~34万円

ざっくり言って30万円前後、というところでしょうか。

ちなみに、この表の中で飛び抜けて高くなっているのが「指定職」。
この「指定職」とは、色々な省庁でいう審議官級(部長・局次長や主要な地方支分部局の局長)以上といった、いわゆる最高幹部の方々です。公務員の中でも本当に限られたエリート中のエリートですね。そういったクラスになると平均月額給料も約87万円。諸手当含めれば100万超え、となるかも知れませんね。(これは見なかったことにするのが一番です ^◇^)ゞ

地方公務員の場合

次はいよいよ地方公務員。
こちらは総務省平成25年(2013年)のデータです。

市役所の職員は教員や警察官などの専門職ではないことから、国家公務員で見たように一般行政職を見てみましょう。

officer_salary_rural

これからみると、市役所職員の平均月給は、およそ33万円です。

  • 地方公務員:行政職の平均月額給料
    約33万円

また、あわせて平均年齢を見てみると、

officer_age_rural

赤線が30歳。一般行政職で見てみると「平均年齢は42.8歳」です。

平均年齢と平均月給が必ずしも直結するわけではありませんが、40歳前後で毎月の給料が33万ぐらい(手取りだと20万円代となるでしょうか)、となると、結構、というか、かなり辛い生活実態が浮かびそうです。

団体区分別

役所と言っても、都道府県、市、特別区(東京23区)、町村とその区分もさまざまです。ここで参考までに各々どうなっているか見てみると、

officer_salary_each_area

こうしてグラフで見ると結構違うようですが、実はそれほどかわりません。

最低が町村(役場)の313,855円、最高が都道府県(県庁)の335,404円、とその差は約2万円。

  • 町村(役場)と都道府県(県庁)の差は約2万円

毎月2万円の差、と思えば確かに大きなものですが、調べる前は5万円ぐらいは違うのかなと勝手に想像してましたが、実は意外に差はないという感じです。

諸手当などを含めれば同等になったり、逆転する場合もあるかもしれません。

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市役所員の年収はどれぐらい

以上、国家公務員を含めて、市役所の職員の給料はどれぐらいかを見てみましたが、では年収はどれぐらいになるでしょう。

上で見てきた地方公務員の一般行政職の数値を使って大雑把に計算してみましょう。

賞与について

2014年の冬のボーナスでは、国家公務員で平均69万1600円というニュースが流れていました。多少の差は会ってもこれ以上ではないと考えて、この数値でボーナスを計算すると、

  • ボーナス(賞与)
    69万円×年2回 = 138万円

年収を計算してみると

地方公務員の一般行政職の平均給料と、ボーナスを合わせてみれば、

市役所員の平均年収
33万円×12ヶ月 + ボーナス138万円(2回分)
= 396万円 + 138万円
= 534万円

  • 平均年齢42.8歳
    年収534万(税込み)

さぁ、どうでしょうか?

場所によるランキング

最後に場所による違いです。
都道府県によるランキングで見てみると、

(引用元:都道府県・市区町村ランキングサイト

  • トップ5ranking_top5
  • ワースト5ranking_worst5

このランキング表では、最高が千葉県浦安市で平均給与が「478、904円」
最低が、東京都の青ヶ島村で平均給与が「229,208円」。なんと倍近くの差がでています。(凄すぎませんか?この差。)

また、先ほど見た市役所員(地方公務員の行政職)の「平均月額給料が約33万円」とはかなり違いが出ています。

これ、本当でしょうか?

もう少し調べてみると、
給料.comに詳しいデータがありました。

先ほど見たランキング表とは多少の差がありますが、2015年度で見てみれば、一般行政職では平均給料月額345,000円、諸手当146,443円となり、総額で491,443円。

これを最下位の「東京都の青ヶ島村」と比べてみると...

2015年度データ 平均給料月額 諸手当 総額
千葉県浦安市 345,000円 146,443円 491,443円
東京都の青ヶ島村 242,700円 12,717円 255,417円

 

なんと「諸手当」が10万円以上の差!

「千葉県浦安市」の諸手当の内訳を見てみれば、最も大きいものが「時間外勤務手当」の64,347円で、続いて「地域手当」の44,400円。

後は扶養手当や住居手当などがありますが、浦安市の地域手当って結構高いんですね。

かたや「東京都の青ヶ島村」では「時間外勤務手当」なし、「地域手当」なし。これでは当たり前のように差が出てきます。

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地域手当とは

ちなみに地域手当とは、地域の民間の給与水準に合わせるためのもので、物価等に照らし合わせつつ、民間の賃金が高い地域に勤務する職員に支給されるもの。

想像されるように、東京が一番高く、続いて東京周辺の茨城や埼玉、千葉、神奈川の一部の市や大阪といった大都市と続きます。

実情は大変?

一口に市役所の職員と言っても、手当によっても随分違いが出てきそうです。

それでも平均月額や想像される年収からすると、世間で言われるほど高い給料をもらっているかというと、実態は中々大変そうで、日々の生活も切り詰めて切り詰めてなんとか、といったところかもしれません。

現状の生活もそうですが、老後など将来に対して今現在するべき貯蓄額ってご存じですか?

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まとめ

  • 国家公務員 - 行政職の平均月額給料
    約29万円~34万円
  • 地方公務員:行政職の平均月額給料
    約33万円
  • 国家公務員と地方公務員の給料は、実はあまり差がない
  • 役所の町村(役場)と都道府県(県庁)の差は約2万円
  • 年収を計算してみると
    平均年齢42.8歳
    年収534万(税込み)ぐらいと想像

何年か前までは安定している職業の筆頭であった公務員。

今では長い不況の中、そして今なお先の見えない経済状況の中では公務員といえどもその影響は避けられず、給料カットや人員削減の大号令がかかるほど。

一般的には安定していると考えられいてる公務員も、一般のサラリーマンと同じく大変な状況におかれているようです。

今後を考える

公務員に限りませんが、将来や老後の生活を考えれば、30代で年収相当、40歳で年収の2倍の貯蓄が必要となっています。

今さえなんとかやって行ければとりあえずOK!、という生き方もありますが、出口の見えない経済状況、そして深刻な少子高齢化の時代、このままでいけば助けてくれる人もいない、お金もない、といった悲惨な未来が待っています。

公務員は勿論、一般のサラリーマンの方でも会社に依存し続ける、現状維持だけを考えていく、というだけでは、つらい状況になることは十分予想されるところです。

公務員の場合は特に副業に対して許可を必要とするなど難しい面があると思いますが、現状を打開し、勤め先へ全てを依存するのではなく、新たな収入源を見つけるなどして、自分や家族のためにリスク分散、複数の収入口を得る、ということを考えていく必要もあると思います。

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