ブラック企業が問題となり、国会で法案審議される時代、「ブラックバイト」の問題も表面化しています。

ブラック企業がそこで働く社員や派遣社員などに関する問題である一方、学生を中心としたバイトも同じようにブラックな問題を抱えてます。

そこには低迷する経済による仕送りの低下からくる必要に迫られたバイト、度重なるリストラなどによる正社員の数の低下からくるバイトへの責任シフトなどの要因があり、根が深そう。

ここではブラックバイトとはそもそもどういったものなのか、またブラックバイトの特徴や見分け方について一緒に見てみましょう。

ブラックバイトとは

まだ新し目の言葉「ブラックバイト」。勿論「ブラック企業」のバイト版ですが、どういった意味でしょう?

ブラックバイトとは学生のバイトに対する言葉で「学業に支障をきたすバイト」のこと。

「学業に支障をきたす」とは、

  • 授業の時間などおかまいなし、
  • 試験の時期でも休みが許されない、
  • 強制的にシフトに入れられる、
  • バイトとは思えないほどのノルマ、
  • 過度な責任とプレッシャー、

などなど、本来優先されるべき学校よりも強いられるバイトのことを指します。

ブラック企業では、若い社員を潰す勢いで使い倒して会社の利益につなげてますが、ブラックバイトでは学生を使い倒して企業の利益につなげる、ということです。

使い倒される学生は、過度なバイトのために単位を落としたり留年したりと、これでは一体なんのためにバイトをしているのかわからない状態。

こういったバイトは是非とも避けなければいけませんね。

ブラックバイトの特徴

上でも出てきましたが、ここでブラックバイトの特徴はどんなものがある見てみると...

  • 働いた時間を10分なり15分なりで切り捨てにする。
  • 最低賃金以下のバイト代
  • サービス残業がある
  • セクハラ、パワハラ、モラハラがある
  • シフトを強要される
  • 過酷なノルマがある
  • 売れない場合、バイト自身に買い取りを強要する(自爆営業)、またはそうせざるを得ない状況に追い込まれる
  • ちょっとしたミスや遅刻など、時給よりもはるかに高い罰金を要求される
  • 退職したい場合に、損害賠償などの脅し文句や、代わりを見つけるまで辞めさせないなど、退職を受け付けてもらえない

などなど、バイト代(給与)に関するもの、就業時間、職場の人間関係など、ブラック企業に通じる問題があげられます。

特徴的な問題点

ブラックバイトは、働き手は主に学生。ここに大きな特徴的問題が含まれています。

バイト先で自分を雇うのは「大人」です。バイトをする「学生」対「大人」という構図から、大人の言葉は強く、学生は遠慮がち、または大人の言葉に含まれる矛盾や嘘などが社会での経験不足や知識不足から分かりません。

辞めたいならやめればいいのに、と辞められることを知っている大人なら思いますが、学生からしてみると責任を無理やり着せられたりして中々そうも行かないのが現実というものです。

何かと経験が少ない中、そもそも「これはブラックバイトだ」と気付かずに一生懸命バイトしている人も多いでしょう。

学生もそうであるように、実は親も何をしてブラックバイトだ、と理解してない場合もあり、ブラックバイトを昔の根性論に結びつけて正当化したりする場合もあるようです。

こういった現状を見てみると、バイトを始める高校ぐらいから働き方を教える必要がでてきていると言えますね。

高校ではバイトを禁止しているところもあるため、そういった高校でバイトについて教えるというのも何か矛盾してそうで難しいかもしれませんが、将来に備えてということで働く上での必要な知識、身を守る術は教える必要があるでしょう。

ブラックバイトの見分け方

そもそもブラックバイトに入らなければ良いですが、ブラックバイトかどうかの見分け方ってあるのでしょうか?

常に募集している

バイトを探していると、常に募集しているものが目につきます。

これらはブラック企業と同じですが、新しいサービスなどの急成長しているものならまだしも、今までにもあったサービスやお店なら、バイトやそもそもの社員の定着率が悪いということ。

何かしら問題があると思われることから、そもそもバイトの候補から外したほうがよいでしょう。

未経験者大歓迎

未経験者を歓迎、というバイトも多く目につきます。
全てがそうとは限りませんが、そもそも経験者が本当はいいはずの所が未経験者大歓迎というはどういうことなのか。

つまりは、そうでも言わないと人が集まらない、だれでもできる単純作業で時給が低い、経験者が来たがらない、または来ても定着しないところ。

適当な面接

面接が適当で形だけ。

要するに辞めていく人が多いので、兎に角人が欲しくて面接が形だけになっている。

辞めていく人が多いということは、なにかしら問題がおおいということ。こういったバイトは避けたほうがよいでしょう。

面接の雰囲気が悪い

面接官や面接自体の雰囲気がどうも何か嫌な感じがするとか、バイトを適当に扱いそうな上から目線や言葉遣いがある、というところは、そもそも見合わせたほうが良さそうです。

雇用条件がはっきり分からない

バイト代が曖昧、というところは基本はないと思いますが、万が一バイト代が曖昧だったとすれば、断然バイトするべきところではありません。

また、基本となる働く時間。
基本となるバイトをする時間帯や残業のありなしの説明があいまい。

学校の授業の時間帯や試験期間にあわせて、バイトの時間や日の調整ができるかどうか。

これらを質問しても曖昧な回答しかしないところは見合わせたほうがよいでしょう。

まとめ

  • ブラックバイトとは、優先されるべき学校よりも強いられ、学業に支障をきたバイト。
  • ブラックバイトの特徴としては、給与に関するもの、就業時間、職場の人間関係など、ブラック企業に通じる問題がある
  • 特徴的な問題点としては、「学生」対「大人」の構図が挙げられる。
  • ブラックバイトの見分け方は、常に募集していたり、未経験者大歓迎といった謳い文句、形だけの面接やバイトに対する態度、不透明な雇用条件から判断する必要がある。

こうしてみると、ここ最近では学生といえども、生活のための必要な資金を稼ぐため、たとえバイトでも簡単にやめることなく我慢して続けている場合が多いようです。

だからこそブラックバイトを助長してしまうことにつながるわけですが、経験の少ない学生に対して、労働における知識をつける場を増やすことが、ブラックバイト、ひいてはブラック企業を減らすことにつながりそうです。

学生もその親も、企業で働くこと、バイトで働くことに対して、常にアンテナをはる必要がありますね。

今後を考える

ブラック企業もブラックバイトも、本質的な問題点は同じかもしれません。つまりはそこに依存しないと生活していけなくなる、生活の危機に瀕すること。

だからこそ理不尽なことにも耐えながら仕方なく仕事をするわけですが、そのままでいいわけはありません。

私のように仕事をやめて海外へ移住する、というのも話が飛躍しすぎですが、生活のためとはいえ、大手企業でさえ経営不振で大規模なリストラを行っている、公務員でも早期退職者が多く出ている現状を見てみれば、1つの会社、1つのバイトに依存するのは、とても大きなリスクを伴っていると言えるでしょう。

バイトも会社勤めも1つの選択肢でしかありません。先行き不安な現状を見れば、先々を見越して少しでも経済的に安定する方向にもっていくために、新たな収入源を考える必要性が高まっていると思います。

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