一時は落ち着いたかのようにみえたリストラの嵐。
景気回復は進まず、リストラの動きは収まるどころか、むしろ加速しているようです。
世界的に見れば、原油価格の低下の影響で、油田関連の会社も大規模なリストラを実施しているというニュースも回ってますし、日本に目を向けても、シャープ、ソニーに東芝と、大手メーカーも軒並みリストラを実施しています。
企業が生き残るための1つの手段であるリストラ。
このリストラのタイミングで会社をやめるのは、若い世代か、40代、50代といった中堅以上の世代が多いと思います。
かくいう私もその一人。40代後半で早期退職を選びました。
(ついでに海外移住までしてしまってます)
ここではリストラの最近の状況や、40代、50代で会社を去る人はその後どうしたら良いのかなどを一緒に見てみましょう。
目立つ大手企業のリストラ
世界的に見れば最近の大きなニュースは米油田関連サービス大手ハリバートン。全世界の従業員約8万人中の9000名以上の人員削減を実施したようで、これはなんと従業員の約10%にも及んでます。
日本でもここ2023年から2025年にかけて主なニュースを並べてみれば、大手企業の名も出ます。
- 富士通:
国内の間接部門の幹部社員を対象に早期希望退職を募集(人数は非公開)。多額の費用が計上された。 - 資生堂:
子会社の資生堂ジャパンで、約1,500名を想定した早期退職支援プランを実施し、1,477名が応募。約180億円の費用を2024年1月~3月期に計上。 - リコー:
「セカンドキャリア支援制度」として希望退職者を募集。約1,000人規模の人員適正化を進め、グループ全体では2,000人規模の人員最適化を見込む。 - シャープ:
液晶ディスプレイ製造関連で500人規模とも報道される退職希望者を募集。 - コニカミノルタ:
2025年3月末までに国内外で2,400人の人員削減。2024年発表・実施、2025年3月末完了。 - 第一生命:
1,000人の希望退職を発表。2025年1月募集、同年3月末退職。
全て、知らない人はいないという大企業。
大企業のリストラというとメーカーが多い印象でしたが、実際には士制度や第一生命、ほアk内もこの表には含めてませんが製薬会社(大正製薬や中外製薬などなどでも早期退職者募集の報道がされまてます。
保険会社の場合は分かりませんが、メーカーが軒並みリストラとなると、関連する中小企業でもかなり苦しい状況にあることが見えてきます。
ちなみに、よく内部留保の問題が報道され、それだけお金があれば人員削減しなくても良いのに...という思いもあったりしますが、これは少々異なるようです。
内部留保は必ずしも現金ではなく、設備投資や研究開発、M&Aなどに使われ、現金が手元に大量にあるのとは異なります。
企業からすると、現状の業績が悪いからリストラをするというより、将来の成長や競争力維持のために、事業構造を変えたりする中で、人材適正化として人材削減が必要ならリストラしていく、となるのでしょう。
リストラのタイミングでの判断
ではある日、突然、社内で早期退職者募集があったら、あなたはどうしますか?
普段「いつかやめてやるぜ、こんな会社!」といろいろと言ってはいても、いざ「退職」という文字が目の前にちらついた時、果たしてどのような決断をすることになるでしょう。
私の場合で言えば、勤めていた会社の業績悪化に伴い早期退職者募集が回りました。
ざわめく周りの人達。右にキョロキョロ、左にキョロキョロと挙動不審な人達も多く、早期退職に関する説明会では皆不安げな怪しい雰囲気がしたものです。
結局決断した人数は私が想像していたほどではありませんでしたが(会社が想定していた人数よりは若干多めぐらいだったようですが)、私は「これは運命のタイミングだ!」などと勝手に思い込み、家に帰るとすぐ妻に相談して会社をやめて別の道へ、といった40代後半での決断でした。
もともと50歳というのを人生の節目として考えて働いていたこともあり(数字的な節目、といった意味合いが大きいです)、その年になったら若い世代に道を譲るべき、とか、いつかは海外に住むんだ!移住するぞ!(妻が外国人なのこともあり)と考えていたこともあり、決断してからは何をいつまでにどうしたら良いか、と計画を立てるだけで一杯一杯。
(何もかもが初めてなことに加えて、海外へ引っ越すぞ!と物理的にも大移動でしたので)
会社では何度も面接を重ね、有給休暇も満足に取れずに(これは自分の仕事の仕方が悪かっただけですけど)最後まで忙しい日々が続いてしまいましたが、退職の日、会社の外へ出て帰宅する時は、なんとも言えない、寂しい、というか、もうここに来ることもないのか、など、それとはまた違う、一種の燃え尽き感というか、変な気がしたものです。
私の場合はこうして早期退職を1つのきっかけとして別の道へ進みましたが、中には理不尽な退職に追い込まれるケースもあるでしょう。そんな状況になったどうするか。
今の時代、多少景気が上向こうが、大手企業だってまだまだリストラをしている状況です。
自ら決断する、追い込まれてしまう、という状況の違いはありますが、いずれにしても最悪の状況を考えて常に行動する必要があるでしょう。
再就職の困難さ
リストラのタイミングで会社をやめるのは、
若い世代か、40代、50代といった中堅以上の世代が多いと思います。
それでも若い世代は、まだまだチャンスは多いもの。
世間的には、まだ経験を積み、育ちながら会社に貢献していく人材です。
求められる即戦力
私の場合、退職後に今後の相談ということで一時ハローワークへ通ったり転職支援サービスも受けています。
その中で感じたことは、よく言われるように40代、50代ともなれば、採用する側から見ても、もう育てる、という考えはなく、求めるのは「即戦力」。
そうなると本人ができること、希望するところと、求めるところのマッチングがとれるケースも多くなさそうです。
条件を下げたりすれば、
まだいろいろとあるのかもしれませんが中々つらいものもありますし。
全くの新規事業ならまた話も変わってくるでしょうけど、そういったケースも多くなさそうです。
問題点はスキル
中高年の方々のリストラに関する情報を見てみれば良く分かります。
共通して見える問題の1つには、リストラされた人自身、自らのスキル、専門性を自覚していない、または実際持っていない、ということ。
1つの会社の中で生き、自らの価値を高めると言うよりは、会社のために会社の意向に沿ってずっと働いてきた人達。正にそこでしか生きられないようにされてきたとも言えますが...
振り返ってもしょうがない
会社で働くこと、給料をもらうこと、というのはそういうこととも言えますが、その挙句の果てがこの状況とは悲しすぎます。
果たして、この状況を10年前の自分、20年前の自分がわかっていたら、同じ会社の中でも仕事の仕方も変わったかもしれませんが、今更そんなことを言っても始まりません。
どうすればよい?
40代50代ともなれば、求人自体の案件数も限られます。
そういった中でどうすれば良い結果につながるのか。
随分前に読んだ記事では「大元は40歳前半のAさんが2年余り ひきこもり。そして300社以上応募をしたがなかなか採用されなかった」という話が大反響で、寄せられたその他の事例が紹介されてました。
中にはかなり特殊だと思われるケースも見て取れましたが、多くの反響を呼んだことから、現代の1つの側面がよく現れているということのようです。
記事の中には自身の技能や特技を活かして起業することも書かれてましたが、実際には再就職に際して非常に苦労している方も多いのが現実でしょう。
再就職支援とは何なのか?
ハローワークでもパソコンの技能等を得たりできるプログラムがあったりしますが、再就職支援とはそういったレベルのものでしょうか?
私が早期退職後にハローワークを経験して思った支援とは、
- 1:求人を希望する会社がある。その会社の条件はxx。
- 2:その会社に就職を希望するAさんがいる。でも条件のxxを持っていない
- 3:就職支援で、Aさんに足りていないxxを身につけさせる
というようなものができればいいと思いますが、さすがに時間がかかりすぎるのでしょうか。(採用する側も待てないでしょうし)
明日はどうなるかわからないこの世の中。
10年前の自分、20年前の自分が今の自分をみたらどう行動していたか。では、同様に10年後、20年後の自分が今の自分をみたらどう思うのか。
今更何かやるっていっても、と思われるかもしれませんが、何年か後に今を振り返れば、きっと「あの時始めていれば」「あの時やってれば」と思うと思います。
できるものが何か少しでもあれば、
将来に向けてチャレンジしていくことが大切です。全ては自分や家族のため。
まとめ
- リストラの嵐は全然おさまっていない
- 早期退職者の募集があったらどうするか?今の世の中、最悪の状況を常に考えて行動する必要があるでしょう。
- 40代、50代にとっても再就職の現実は厳しいもの。
- 何年か後の自分が今の自分をみたらどう思うかを考えて、とにかくできることは行動してみよう
ベストな選択ばかりができればよいですが、中々そうも行きません。不安は誰にもつきまとうもの。チャレンジ精神だけは失いたくないですね。
今後を考える
給料が上がる!ボーナスが上がる!とニュースで聞く機会も出てきましたが、それでも大手の会社が大規模なリストラをしている現状を見れば、果たしてどれだけの人がその恩恵を受けているか良く分かりません。
多少経済が上向こうが、40代から50代がリストラともなれば、再就職の難しさは上で見てきた通りです。
こういった状況の中、他に選択肢を持たず、とにかく会社に生活全てを依存している、今後も現状を守っていく、維持していく、というだけでは、後々つらい状況になっていく事は十分予想できるでしょう。
私のように退職するだけが選択肢ではありませんが、先々に備えて、新たな収入源を考える必要性が非常に高まって来ていると思います。
現在私は自分の体験を通して、そうした先々を考えた時に何かしなければ、何とかしていきたい、と思っている人向けに無料のメールマガジンを配信しています。
詳しくは以下を御覧ください。
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