社会人への第一歩の就職活動。
長きに渡る経済の低迷で就活も毎年厳しい状況が続いていますが、そんな中で、就職において皆が重視するポイントとはどんなものがあるでしょうか?
給料?将来性?休暇?残業?
色々とデータがありますが、以下で見る2つのデータでは給料は意外に優先順位は下なんですね。
ここではその2つのデータから、就職活動に重視する条件やポイントはどんなものか見てみましょう。
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働く上で知りたいことは?
まずは、働く上で知りたいことから見てみましょう。
茨城労働局から2015年3月に発表された「あなたが働く上で知りたいことは?」によれば、働く上で知っておきたい知識は以下のとおりとなってます。
- 1) 労働時間 19.9%
- 2) 休日 14.9%
- 3) 社会保険制度 13.4%
- 4) 残業 11.1%
- 5) 有給休暇・各種休業 10.8%
- 6) 賃金9.0%
- 7) 解雇(リストラ等) 3.5%
- 8) 労働環境(ブラック企業・パワハラ等) 3.4%
- 9) 就職活動関係 3.4%
- 10) 福利構成・手当 2.4%
- 11) 労働法 1.8%
- 12) 労働契約 1.5%
- 13) その他 5.1%
対象は、茨城県内8大学で労働局幹部が行う労働関係の講座を受講した大学生1059人で、有効回答は921人。
データからすると、
就職する上で最も知りたい情報は労働時間。
約20%ということで、圧倒的にということではありませんが、全体としては最も関心のある事項となってます。
それ以降は、労働時間にも関連する休日(14.9%)、社会保障制度(13.4%)、残業(11.1%)と続きますが、賃金はそれらの後で第6位の9.0%。
新卒採用の話ということから、賃金よりはまずは働く環境が優先される、という感じが見受けられます。
就職活動という点ではどうか?
上で見た情報に加えて、では就職活動で企業を選ぶ際に重視するポイントは何かと見てみれば、以下の調査結果から、
- 2015年度 日経就職ナビ 学生モニター調査結果(残念ながらリンク切れ)
こちらのデータから「就職先を選ぶ際に重視する点」を見てみると、ベスト10に上がっている項目は以下のようになっています。
- 第1位)将来性
- 第2位)仕事内容
- 第3位)職場の雰囲気
- 第4位)社会貢献度
- 第5位)福利厚生
- 第6位)給与・待遇
- 第7位)教育・研修制度
- 第8位)勤務地
- 第9位)世の中への影響力
- 第10位)企業理念
以下「会社の業績」、「大企業か有名企業か」、「業界順位」、と続き、その後に「休日・休暇」と続きます。
これだけで見ると、給与や休日、勤務地といった労働条件の順位が低く見えますが、前年と比べると、ポイントアップしているようです。
まとめてみるとどう見える?
企業を選ぶ際には、まずは拠り所となるその企業自体の「将来性」が一番のポイント。続いて自分の行うこと(仕事内容)、職場の環境(職場の雰囲気)と続きます。
実際仕事をする上では、昨今のブラック企業問題の影響もあることからか、またはゆとり世代の影響からなのか「労働時間」が一番で休日が2番に来ている、というところでしょうか。
新卒での就職、中途での転職もそうですが、自分の中でまだどういう勤め先が良いのか良くわからない、自分の中で何かモヤモヤしている、という方は、こういった一般的なデータと自分の感覚を比べて整理してみると、自分にとっての優先順位が明確になって良いかもしれません。
個別にポイントを見てみると
ここで上位に来ている項目について、個別に少しだけ見てみましょう。
働く上での「労働時間」
セミナーに参加した大学生が何を思って「労働時間」を一番に上げているかが興味深いですが、労働時間は「定時の労働時間」と「残業」で見てみる必要のある項目です。
「定時」はどの会社でも大体同じかもしれませんが、残業は大きく異なるでしょう。業種によっても勿論変わるし、忙しい時期、そうでない時期の落差の激しいところもあります。
平均どれ位、平均何時間という情報収集よりは、もう1歩踏み込んで、
- 忙しい時期はどれぐらいの残業時間で、
- それがどれぐらいの期間続くのか、
など情報をもらうと、より実感として分かるかもしれません。実際には働いて始めてその感覚が分かる事になりますが、事前に知ることで心の準備にもなるし、具体的に他社と労働環境の比較もできるようになります。
企業の将来性と仕事内容
企業の将来性については、個人で判断するのは難しい、というか多分無理。これはもうカンで判断するレベルでしょう。
会社四季報で将来性を見たりもできますが、何がどうなるのかわからないのがこの世の中。大企業、有名企業ががなくなる、リストラの嵐が吹き荒れてるなんてのは珍しいことではありませんし、数年前まで聞いたこともなかった会社が、今では知らない人は否ぐらいになっている、というのもよくある話。
一年先でさえ不透明なのに、長く勤めるであろう会社の10年先、20年先は、誰にも分かりません。
安定を求める公務員職でさえ早期退職の話も沢山あることから、将来性はあれこれ考えすぎずに自分の勘を信じて、後は、
- 自分の求める仕事、やりたいことができる場所か、
- いつ会社から放り出されても(会社から飛び出しても)生きていてるようにスキルを常に磨き続けることができそうか
というところに絞って考えるのが良さそうです。
職場の雰囲気
企業説明会で出会うその会社の方や、個別相談などで話ができる同じ大学出身の先輩など、正にその職場がどういった雰囲気かを聞くチャンス。
そもそもがその方の雰囲気からして自分に合うかどうか、尊敬できそうか、付いて行きたいという雰囲気をもっているかを考えるのが第一歩。
それがクリアできそうなら「職場の雰囲気はどうですか?」みたいな大雑把な情報収集ではなく、質問は具体的に
- 「上司との関係」
- 「先輩、後輩関係」
- 「同期同士のつながり」
- 「上司との評価面談の様子」
(意見が言える場なのか) - 「サークル活動や会社の行事」
- 「男女比率」
- 「事務の人はどんな人」
などなど、職場とはそもそもどういったものかを事前に調べて、その中で気になるキーワードに対する具体的質問をしてみましょう。
まとめ
何が起こるかわからないこの世の中。会社もそれは同じこと。
ここで見てきたデータでは、
- 働く上での「労働時間」
- 企業を選ぶ上では「将来性」「仕事内容」「職場の雰囲気」
が上位に来てますが、20年以上会社勤めをして私の経験から振り返れば、一番大切なのは「自分がその中でどれだけ成長できるか」ということだと思います。
労働時間も重要でしょう、会社の将来性も重要でしょう。でもいざ会社の後ろ盾がなくなった時、果たしてあなたはどうするでしょうか?
段々と少なくなっているとは言え、それでも年功序列の中でスキルを上げることなく、またそれに気が付かない中で責任だけが重くなり役職名もついていっている人達も多くいる中、そういった将来の危険性を含めて、自分はどう行動していくべきかを最も考える就職の時代となっていると思います。
私の場合は早期退職、海外移住という道を選びましたが、1つの会社に勤めるだけ、といった選択肢しかしらない、1つの会社に依存し続け、現状維持だけを考えていく、というだけでは、後々つらい状況になるのは予想されるところです。新入社員もそう、既に何十年と会社に勤めている方もそうですが、「選択肢は1つではない。選択肢は他にもある」と知ることが重要です。
今後は1つの選択肢から複数の選択肢へ目を向け、将来的に安定する方向にもっていくために、新たな収入源を考える必要性が今まで以上に高まっていると思います。
現在私は自分の体験を通し、先を見越して何かしなければ、どうしていったら良いか、と考えている人向けに無料のメールマガジンを配信しています。
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