毎年何気なくもらっている源泉徴収票。
その見方を知っているサラリーマンは、実は非常に少ないのかもしれません。

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毎年年末調整の時期などに来る、色々と数字の書いてある表ですが、そっけないので余計に興味も沸かないのかもしれません。

それでもその年の収入合計や、それに対する所得税額額が記載された、正にあなた自身の一年頑張って働いた証明書。

詳細まで分からないにしても、その見方を知っていれば自分でも色々とチェックでき確定申告漏れなども分かるため、ぜひここで一緒に見て次の機会に活用してみましょう。

源泉徴収票とは

源泉徴収票とはそもそも何なのかといえば、

1)その年、いくら稼いだか(年収)、
2)それに対する所得税はいくらなのか
3)所得税を計算するための情報は何か

が記載された書類です。
では、早速見覚えのある源泉徴収票を見てみましょう。

源泉徴収票の見方と所得税

こちらが源泉徴収票。
会社によって多少違うかもしれませんが、見覚え、ありますよね?

income_tax_document

数字は、国税局のフォーマットから転記した、あくまで例です。

重要な数字は1と4

まず重要な(1)~(4)ですが、以下の内容となっています。

(1)給与収入
(2)給与所得控除後の金額( = 給与収入 - 給与所得控除額)
(3)所得控除額
(4)源泉徴収税額(所得税額)

この中でも重要なのが、赤色マークの(1)と(4)。

  • (1)は一年の収入
  • (4)は(1)の一年の収入に対する実際の所得税額

この例では(1)収入は683万5千円、(4)所得税額は28,900円です。

他の記事でも見たように、所得税額は以下の式から計算されます。

  • 所得税額
    =(給与収入-給与所得控除額-所得控除)×税率-税額控除

この所得税額の計算式に源泉徴収票の項目を改めて当てはめてみれば以下のとおり。

  • (4)所得税額
    =((2)-(3) )×税率-税額控除

少しややこしいですが、各々の意味が分かれば源泉徴収票にも俄然興味が湧いてきます。源泉徴収票、大好き!みたいな!?

給与所得控除とは

給与所得控除とは、簡単にいえば、サラリーマンの必要経費額。
職種などで勿論変わりますが一律に定められています。「みなし必要経費」とも呼ばれ、収入が多いほど控除額も上がります。

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引用元:国税庁

所得控除額とは

続いて所得控除額は、青色の(5)~(10)により決まってきます。

色々な家庭の事情を考慮して、こういった種類が用意されているんですね。

(5)控除対象配偶者の有無等
(6)控除対象扶養親族の数
(7)障害者の数
(8)社会保険料等の金額
(9)生命保険料の控除額
(10)地震保険料の控除額

配偶者や扶養する家族の数、社会保険料や生命保険、地震保険の控除など、世帯の状況に合わせて控除が色々とされることになります。

これらの控除額が合算されたものが(3)所得控除額となるんですね。

税率

税率については、国税庁により以下のように決まっています。

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引用元:国税庁

ここで課税されるのは収入ではなく課税所得((2)-(3))。
仮に500万であれば、500万円×0.2 - 427,500円 = 575,500円となりますね。

税額控除

最後は税額控除です。

住宅ローンや配当所得などに関する税金の控除。
緑枠の(11)住宅借入金等特別控除はこれに当たります。

税額から直接引かれる(控除される)ものですね。

さぁ、これであなたも源泉徴収票の達人です!^◇^)ゞ

還付金は分かるのか?

最後に還付金について。

還付金とは、納め過ぎた税金が納税者に返されるものを指しますが、よく源泉徴収票で還付金の金額が分かるのか、という話題があがります。

ここで見てきたように源泉徴収票は「一年の収入とそれに対する所得税」を記載したものであり、還付金までは分かりません。

ただ、これまで見てきたように、源泉徴収票からは今年一年の所得税がわかるため、以下を計算すれば還付金が分かります。

  • 還付金 =
    1月から12月の給与明細の所得税額を合計 - 源泉徴収票の源泉徴収税額

これで源泉徴収票も見るのも楽しみ倍増!?ですね。(^o^)

まとめ

  • 源泉徴収票とは、年収と所得税、それに付随する情報が記載された大切な書類。
  • その見方が分かれば、確定申告漏れなども自分でチェックできる。
  • 還付金までは記載されていないが、給与明細にある所得税と、源泉徴収票の源泉徴収税額から計算できる

普段はあまり気にしていない源泉徴収票。
こうしてみると、重要な情報が沢山記載されていることが分かります。

収入の額を見るとため息が出るかもしれませんが、後ろを見ている暇はありません。もっと収入が必要なら、未来を少しでもよくしたいのなら、別の稼ぎ口を探すなど、会社に勤め続けて生きるだけといった今までの常識にとらわれず、選択肢を広げて柔軟に考えていくことが重要です。

年功序列も崩れ、給料は中々上がらない、リストラにもいつ襲われるかわからないといった状況の中、1つの会社に依存し続ける、他の選択肢も考えず現状維持だけに固執する、というだけでは、後々つらい状況になっていくとは予想されるところです。

少しでも経済的に安定する方向にもっていくには、新たな収入源を考える必要性も今まで以上に高まっているでしょう。

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