少子高齢化の波の中、年々その重要性が増す介護職。
近い将来大変な人手不足も懸念され、それでも働く環境は中々良くならないようですね。

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重労働に加え、低い低いと言われる介護職の給料。
少しずつですが上がっていたかと思えば、2015年からまた新たな展開がありそうです。

ここではその低いと言われる介護職の給料の平均や、今後果たして給料は上がるのかなど、現状と今後の見通しなどを見てみましょう。

果たして明るい未来が見えるのか?

介護職の給料の平均

中々最新の資料がありませんが、まずは政府統計資料から。
平成21年、平成22年の統計から見てみましょう。

この金額は、基本給+手当+一時金を合計した金額です。

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ここでは、施設の種類や訪問介護や通所介護といった介護スタイル別に平均給料が報告されています。これからすと介護職の平均の給料は全体として、

  • 介護職の給料平均
    • 平成21年 241,520円
    • 平成22年 256,680円

データが少し古いですが、前年から比べて全体平均で5,000円のアップです。

それにしても平均がこの金額だとすると、年収換算ではどうなるでしょう?

  • 年収換算
    • 平成21年 241,520円x12 = 2,898,240円
    • 平成22年 256,680円x12 = 3,080,160円

単純に12ヶ月をかけてみただけですが、これから年収平均はおよそ300万円となりました。こうなるとやはり相当厳しそう。

介護職員数の推移

少子高齢化が進む中、今後益々その重要度の上がる介護職。
介護職員数がどうなっているか見てみると、

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出典:社会保障審議会 介護保険部会(第33回)

これで見みても分かるように、職員数は年々増加しています。
内訳を見れば女性が多く、非正規雇用が多いですね。

求人と離職率

年々増加傾向にある介護職。
それでも給料含め、大変な労働環境が指摘されますが、果たして介護職に就く方々は、仕事を継続できるのでしょうか?

まずは求人状況から見てみましょう。

求人状況

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出典:社会保障審議会 介護保険部会(第33回)

グラフを見て少し驚くのが、まず有効求人倍率(求職者1人に対しての求人の割合。1より高ければ、求職者の数より求人のほうが多いということ)が平成21年に極端に下がり、平成22年では「1.23」と「1」に近づいています。

ということは、実は世間で騒がれているほど人手不足にはなっていないという状況でしょうか。または、高齢者の人口比率が上がっている現在、施設が増加するため、慢性的に人手不足になって来ている、とも考えられます。

データは平成22年のもの。その後急激な変化があったとは思えませんが、この時点ではこういった状況です。

離職率

次は離職率。

待遇が良くない割に仕事が大変な介護職。
そのせいか離職率が高いと聞いてますが、実態はどうでしょう?

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出典:社会保障審議会 介護保険部会(第33回)

厚生労働省のこの資料からすると、産業全体での離職率は16。4%。
介護職での離職率は17.0%。意外やほぼ平均に近い数字です。
(左が離職率、右が入職率を表してます)

平均より突出して高い業種はと見てみれば、「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」「その他サービス業」。

宿泊業はこちらも意外でしたが確かに仕事はハードそう。最近ブラック企業とよく言われる飲食サービス業はやはりというべきか離職率が高いです。

今後、給料は上がるのか?

有効求人倍率も低くなり、つまり求人と求職者のバランスが割りととれていて離職率も平均並み、となれば、あとは今後給料があがり、生活の安定が求められるようになるのか、というところがポイントです。

最新の状況を表しているデータはないかと探してみれば、2015年2月19日の日本経済新聞で以下の報道がされています。

介護スタッフの待遇改善、官製賃上げに限界

  • 2013年では介護スタッフの月給は約22万円。
    全産業に比べ10万円ほど低い水準。
  • 介護スタッフの賃上げでは「定期昇給」型が8割。
    一律に水準を底上げするベースアップを行っているのは全体の1割。
  • 重労働で知られる介護の現場では2年未満で辞める人が全体の3割。
    短期間で転職、退職する構造が変わらないと、賃上げ効果が及びにくい
  • 政府は事業者の収入となる介護報酬を2015年度から2.27%下げると決めた。人件費を抑えるためにボーナス削減などが進み、待遇は良くならない。

これは中々辛い内容です。

つまり、

  • ベースアップを行うのは全体の1割しかなく、
  • 離職も早いので賃上げの効果が現れにく環境であり、
  • 加えて政府からは介護施設の収入となる介護報酬の削減が決められ、
  • そうなると支払う給料やボーナスの削減を考えざるを得ない、

といったどうにも悪循環のように見えます。

まとめ

  • 介護職の給料平均は、政府統計資料からは平成22年(2010年)で「256,680円」。単純に計算すると、年収平均はおよそ300万円。
  • 最近のニュースでは、2013年で月給は約22万円。全産業に比べ10万円ほど低い水準と言われている。(年収換算264万円)
  • 2015年度から事業者の収入となる介護報酬が2.27%下げられることから、人件費を抑えるためにボーナス削減などが進み、待遇は良くならない方向。

なんとなく分かっていましたが、こうして改めて見てみると先行き思わしくないようです。これでは介護職に進みたくても労働環境や給料などの待遇面で思わず思いとどまってしまいそう。

それでも状況は介護職だけが悪いというわけではありません。景気が上向いただなんだと、何々の指数がどうだからどうだと言われますが、実感が全く伴ってない日本経済。それでも待ったなしで少子高齢化が進み、これからより一層不安です。

今後を考える

1つの就職先として介護職を見る場合、これでは中々一歩踏み出せません。それでも今後を考えれば、何かしていかないといけないと誰もが感じていることでしょう。

問題は介護だけにとどまりません。

公務員でも一般の会社員でも状況は皆同じ。上がらない給料、苦しい家計に重くのしかかるローンや税金。将来を見れば年金不安に老後不安と、明るい材料も中々見えない現状、あなたは自分の未来がどのように見えるでしょうか?

こうした状況の中、何かにこだわりつづける、会社に依存し続ける、現状維持だけを考えて他を見ようとしない、となれば、後々更につらい状況になるの十分予想されるところです。

少しでも安定する方向にもっていくために、別の収入源を考える必要性も今まで以上に高まっているでしょう。

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